今回は手作りチョコの作業で一番の難所、チョコを溶かす湯煎について、
失敗しないためのポイントと、失敗してしまったチョコの活用方法についてご紹介します。
上手くいかないなあというときに参考にしてみてくださいね。

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湯煎とは

湯煎とは<ゆせん>と読みます。
チョコレートの場合でいうと、ボウルに入れたチョコレートを
ボウルごとお湯の中に入れて、お湯の温度でチョコレートを溶かす方法のことです。

ゆせんのやり方

1.チョコを細かく刻む

まずはチョコレートをまな板の上で包丁などで細かく刻みましょう。

細かく刻んであると素早く溶けます。
塊のまま溶かそうとすると長時間温めることでカカオの風味が飛んでしまったり、
必要以上に熱が加わる場所があったりして味が落ちたり、
カカオバターが酸化して仕上がりにムラができてしまったりします。

2.50〜60度のお湯を用意

湯煎用のお湯の温度は50~60度が適温です。

温度が高すぎるとチョコレートは分離して味が落ちてしまいます。
ボールに入れたときに温度が下がることを前提に50~60度のお湯を用意しておきましょう。

3.ボウルを二つ用意して、お湯とチョコを別々に入れる

ボウルを二つ用意して、大きい方のボウルにのお湯を入れてます。
このときヘアキャップ(ホテルなどのアメニティのようなビニールのキャップ)があれば
ヘアキャップを、なければラップをゆとりをもって被せておきます。

こうすることでお湯がチョコレートに入るのを防ぐことができます。
小さい方のボールには刻んだチョコを1/3から半分くらいいれます。

4.チョコのボウルをお湯のボウルに入れる

慎重さが必要とされます。

大きなボウルに小さなボウルを浮かせるのですが、
湯煎のお湯が上のチョコレートの中に入らないように
常に細心の注意を払っておきましょう。
 

5.しばらくそのままで溶かす

溶かすのを急ぐために大胆にかき混ぜてしまっていませんか?
チョコレートに空気が混じってしまうと食感や見た目が変化してしまいます。

量が少なければ無理に混ぜなくてもOKです。
混ぜる場合は空気を入れないようにゆっくりとかき混ぜましょう。

6.溶けたらお湯が入っているボールから取り外し、残りのチョコレートを入れて溶かす

湯煎のお湯からチョコレートのボウルを外しても、
チョコレート自体の温度が上がっているため、
細かく刻んだ残りのチョコレートを足して溶かすことが可能です。

いまいち溶けにくいなと感じたら、再度湯煎してみましょう。


失敗しないチョコレートの溶かし方

1.チョコレートを分離させないために

電子レンジでチョコレートを一気に溶かそうとすると失敗することがあります。

まず、チョコレートには水分が少ないため、
水分子を利用して温める電子レンジとは相性が良くないので、
チョコレートの温まり方が不均一で溶けない場合や溶けすぎる場合があります。

また、チョコレートは温度が高くなると、ココアバターとカカオマスが分離してしまいます。
電子レンジでは温度調節が難しく分離しやすいのです。

さらにはmチョコレートは温度が60度以上になると
ココアバターのタンパク質が変質してぼそぼそになってしまいます。
そうなると風味も落ちますし出来上がりも白い部分があったりしてイマイチ。

それでもレンジでチョコレートを溶かしたい場合は、
少量ずつ耐熱容器に入れてレンジにかけ、
10秒ごとくらいにゴムベラなどでかき混ぜながら様子を見つつ溶かしましょう。

2.チョコレートを溶かしているときにかたまってしまうとき

原因1.水分が入ってしまっている

ゆせんするときにチョコレートにお湯が入ってしまうと、
水分と接触した部分のチョコレートが固まったり変色してしまいます。

湯せんするときにお湯が入らないようにするのはもちろんですが、
使用するボウルやヘラなどの器材もしっかりと拭いて水気を取っておきましょう。

原因2.チョコの水分がとんでしまった

熱し過ぎたことによってチョコに含まれる僅かな水分が飛んでしまったことが考えられます。

チョコレートを溶かすときには、チョコレート自体が50度以上にならないように
温度管理をしっかり行いましょう。

原因3.冷たい生クリームを入れてしまった

仕上がりが柔らかくなるようにチョコレートに生クリームを入れることがありますが、
チョコレートに冷たいままの生クリームを入れてしまうと、
その冷たさで温度が下がり、チョコレートが固まってしまいます。

生クリーム(動物性)を入れるときは、沸騰直前まで温めた生クリームを使うようにしましょう。

3.冷やしたチョコが固くなりすぎないようにするには

使用するチョコレートにもよりますが、
チョコレートを溶かして固めただけでは非常に硬くなり、食べにくくなってしまいます。

温めた生クリーム(動物性)を加えると、冷やしたあとも柔らかいのでおすすめ。
日持ちしないので早めに召し上がってもらってくださいね。

・チョコ:生クリーム=2:1で生チョコくらいのやわらかさ
・チョコ:生クリーム=4:1で型でかためるチョコにちょうど良い感じ

生クリームは沸騰直前まで温めて、
その鍋にチョコレートを一気に加えてヘラなどで混ぜましょう。

生クリームの代わりに牛乳を使う場合

生クリームの代わりに牛乳を入れる場合は
チョコレート65gに対して大さじ2くらいで生チョコのような食感になります。

植物性の生クリームを使う場合

植物性の生クリームを使用する場合は、
しっかりと沸騰させてからチョコレートに入れ、冷蔵庫で5時間以上冷やしましょう。


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ゆせんで失敗したチョコレートの活用方法



チョコレートは溶かす段階で一度失敗してしまうと、復活させるのは難しいです。
そのため方向性を変えた再利用を考えていきましょう。

チョコレートが分離してしまった場合

もう一度湯煎して砕いたフレークやナッツ、グラノーラなどと混ぜて固めると、
クランチチョコレートっぽくなって食感や味がうまくごまかせます。

湯せんのときにお湯が少し入ってしまった&チョコレートを冷やしたら柔らかすぎた

温めた牛乳に溶かしてホットチョコレートに。心と体が温まります。

チョコレートを冷やしたら固すぎて食べにくかった

クロワッサンに切れ目を入れてチョコレートを挟み、
オーブントースターで3~4分温めるとチョコクロワッサンになります。

チョコレートが冷やしても固まらない

薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖、卵など混ぜて
オーブンで焼いてチョコブラウニーに変身させましょう。

または、フルーツやマシュマロを添えてディップ用のチョコレートにするのもいいですね。


湯煎で失敗しないコツ

湯煎で失敗しない一番のコツは、少量ずつ丁寧に溶かしていくことです。
大量にチョコレートを作る場合は一気に溶かしたくなりますが、
湯煎でお湯の温度がチョコレート全体に伝わる程度の量にしておくと
遠回りのようで効率よくチョコレートを溶かすことができます。

大切な人への贈り物であればなおさら、
急がば回れの精神で少しずつ丁寧に溶かしていきましょう。


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