新年を迎えるにあたって飾るのはどんな種類の正月飾りでしょうか。

知っていれば安心してお正月を迎えられる、お正月飾りの情報をご紹介します。

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正月飾りの種類

門松


歳神さま(その年の幸運をもたらしてくれる神さま)への目印であり、
歳神さまが家に降りてくる依り代ともなります。

門松は左右2本で一対(一門)となります。
使用されている松が赤いものと黒いものであれば、
黒いもの(黒松=雄松:葉が太くて長い)を向かって左に、
赤いもの(赤松=雌松:葉が細くて短い)を向かって右に飾ります。

2本とも同じ種類の松であれば、
「外飾り」と「内飾り」のどちらの飾り方でも、お好きな方を選びます。

外飾り

内にある災いを外に出すという意味のある飾り方です。
三本ある竹のうち、二番目に高いものが左右ともに外側に向いています。

主に一般家庭での飾り方が外飾りで、家の中の災いを外に出したり、
年頃の女性がいれば、早く嫁いで外に行くように
年頃の子どもがいれば、独り立ちして外に行くようにという意味があります。

病院で飾られている門松はほとんどが外飾りで、
(病気になる人がいなくなって)患者が入ってこないように、
入院している患者が早く(病気が良くなって)病院から出ていくように、
という願いが込められています。

内飾り

福を外から内に呼び込むという意味があります。
三本ある竹のうち、二番目に高いものが左右とも内側に向いています。

お客様がたくさん来るようにと、
お店などで内飾りで門松が飾られることが多いです。

お嫁さんや子どもが早く来る(授かる)ようにという願いを込めて
一般家庭でも門松を内飾りで飾ることがあります。

飾る場所

飾る場所は玄関の外や門扉の外です。
歳神さまへの目印なので、目立つように飾りましょう。

門に直接くくりつける簡易タイプの門松もあります。

しめ縄飾り

しめ縄に飾りを施し、お正月に玄関に飾るものをしめ飾りと言います。
しめ飾りを飾ることで清められ、歳神さまが降りてくるのにふさわしい場所になります。

しめ飾りの由来は、天照大神が天の岩戸から出たときに、
また天の岩戸に入ってしまわないようにしめ縄で戸を塞いだという日本神話です。

また、「しめ」には神様の占める場所という意味があり、
しめ縄やしめ飾りは神聖な場所を示すものと言われています。

そのため、神さま(火の神や水の神など)がいる場所(台所など)にも飾っていましたが
現在では簡略化され、主に玄関にしめ飾りが飾られるようになりました。


玄関に飾るときは、外側のドアの上や正面に飾ることが多いです。
フックを取り付けてリースやしめ飾りなどを飾る場所を常設するのもいいですね。


※神棚にはしめ飾りは飾りますが、祖霊舎にはしめ飾りは飾りません。
 祖霊舎は祖先や肉親の霊璽を祀るものなので、
 神さまに関するしめ飾りや神社のお札などは飾らないのが一般的です。

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鏡餅

三種の神器を模ったまるい大小のお餅を重ねた飾りで、歳神さまへのお供え物です。
形が鏡に似ていることから鏡餅と呼ばれるようになりました。

鏡餅の飾り方


三方の上に四方紅を敷き、紙垂、裏白、譲り葉を置いて、その上に鏡餅を乗せます。
鏡餅と鏡餅の間に紙垂と譲り葉を挟む飾り方もあります。

お餅を重ねた上に橙を飾ります。
代々とも書き、縁起が良いので橙を飾りますが、
橙が大きくてバランスが悪い、入手しにくいというときは、
葉っぱが付いたみかんで代用できます。

神さまへのお供え物なので、床の間があれば床の間に、
床の間がなければ玄関から遠い、奥まった場所に飾るのが好ましいです。


鏡餅は1月11日の鏡開きの日にトンカチなどで割って食べます。
包丁などの刃物で切るのは、縁(鏡餅=〇=円)を切るとなり縁起が悪いので避けましょう。

鏡餅を手作りするならこちらが参考になります。


毎年新調するべき? 使いまわしは?

お正月飾りは、その年の幸福をもたらしてくれる歳神さまを迎えるための飾りです。

幸福を運んでくれる神さまを迎えるのですから、
きれいに掃除した場所に新しいものを飾るのが一般的です。

また、正月飾りを依り代に降りてきた穀物神である歳神さまは、
どんど焼きで正月飾りを炊き上げたときの煙に乗って水田に帰り、
翌年は新しい歳神さまが降りてくると言われています。

そのためお正月飾りは毎年新しいものを購入するのが一般的な風習となっています。


ただ、最近では正月飾りもおしゃれで高価なものが増えてきました。
高価でお気に入りの正月飾りを手に入れることができたら、
一ヶ月足らずで焼いてしまうのは勿体ない気もします。

本来は毎年新しいものを用意するのが風習なのですが、
気に入ったものがある場合は、風習を気にしないのであれば、
毎年同じものを使ってはいけないという決まりもありません。

それでも、毎年新しい歳神さまをお迎えするのですから、
掃除などの手入れは必ず行って、きれいな状態で飾りたいですね。


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