車、いらないかな。
ふと思った私は、自家用車を手放すことを決めました。

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車が準必須の田舎に実家のあるわたしは、東京から帰ってきた途端、当たり前のように車を買いました。

それから10年近く経った今年の初め頃、わりと勢いで車を手放したので、車なしで生活がどう変わったかを記録として残しておこうと思います。


車いらないかもと思った理由

ディーラーとの相性

車を手放そうと思った理由の最たるものが、ディーラーとの相性です。実家に戻ってから2台新車で車を買っていますが、ずっと同じメーカーの同じ担当者です。

で、この担当者がわたし的に難ありで、いわゆる押しの強い営業マン。かといって何か気分を害するようなことをされたわけでもないのですが、まあ簡単に言うと生理的に無理。

点検や保険の更新なんかで年に数回のやり取りなのですが、それすらも苦痛で仕方ないんですよね。

かといって紹介してくれた人がいるので担当変えてくださいとも言いにくく、メーカーを変えるのもタイミングが、という感じで約10年が経っていました。

10年近い時間があれば、大抵の人に情のようなものが湧きそうですが、それもなかったのでやはり相性が悪いんでしょうね。

使いこなせてない感が半端ない

数年前に生活のスタイルが変わり、今では家での仕事がメインとなっています。パソコン1台でなんとかなるのだから、時代さまさまですね。

こうなると、絶対に車を使わなければならない状況はほとんど訪れません。旅行などで遠出するのは年に数回。それならレンタカーでいいのでは? とは最近気づいたことです。

なにも車じゃなくても、交通手段は公共の交通機関もあります。バスや電車の本数は少なくても、そちらに合わせてスケジュールを組む方法はいくらでもあります。

事故のリスク

車を運転していて何が怖いかというと、車そのものの凶暴性を忘れてしまうことが怖い。

車を運転していると、つい歩行者や自転車わ邪魔だと思ってしまうこと、ありますよね。教習所であれだけ歩行者優先と教えられたにも関わらず、ふと思ってしまうことがあります。

これって、強いものが抱く傲慢ですよね。謙虚さを失くしたら、事故はすぐそこまで来ていると思います。

また、自分は絶対に悪くなくても事故を起こしてしまうこともありえます。たとえば高速道路に歩行者が入り込んでしまって、中央分離帯からとびだしてくる、なんてことも絶対にないとは言いきれません。

そしてなにより、車を暴走させる事故が多く報道されていますが、あれ、運転手が何歳だろうとテクニックがすごかろうと、車を運転していれば、等しく起こす可能性のある事件です。

歩いていても事故にあう危険はありますが、自分が加害者になるよりは被害者になる方がずっとマシです。

保険とメンテナンスでかなりの出費

車はローンが終わっても現金一括で買ったとしても、意外と毎年しっかり必要経費がかかります。保険しかり、点検代しかり、ガソリン代しかり。

とびっきりいい車に乗っていたという訳でもないのに、毎年20万+ガソリン代です。贅沢なプランでなければ海外旅行に毎年行けてます。

そんなわけで、自家用車、手放してみたました。


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結果

車を手放した結果、生活にいろんな変化が現れたので、ご紹介します。

ガソリン代の変動に動じなくなった

ガソリンって値段が頻繁に変動するんですが、要は同じものですよね。143円でもガソリンで、115円でもガソリンです。

この、物自体は同じなのに値段が大きく異なるというのは、消費者にとっては意外なストレスとなります。同じものが1リットルで30円も違って、すごいですよね。40リットル入れたら1200円。ソフトカバーが1冊買えます。

でもまあ、30円違えば大騒ぎですが、日常的に必要なものなので、1円2円の違いでも何かしらひっかかるるものがあります。

特に満タン給油した次の日にガソリン代が値下がりしていたら、すっごく悔しい。
まったく、わたしは何と戦っているんでしょうか。

この何と戦っているんだ状態が、車を手放してからは、当たり前ですが解消されました。

必要ないので当然ながらガソリン代の変動なんてどうでもよくなったのです。たまにガソリンスタンドをみかけても、あ、また高くなってるなあくらいのものです。

車を手放して初めて気づく解放感でした。

洗車したいストレスからの解放

車が汚いと、気になりません?
特に小雨や雪が降ったあとと、九州なので黄砂が飛来したあとの車は悲惨な有様です。濃いブルーの車だったので、汚れが気になるんですよね。いや、白でも黒でも赤でも気になったとは思いますが。

でも洗車って手間がかかります。自分でやるにしてもガソリンスタンドに持っていくにしてもドライブスルー洗車でも、時間が手間がその両方がかかります。

洗車したいけど面倒くさい。でも汚い。乗れば外は気にならないとか言われますが、乗っててもガラスの汚れは見えますからね。その気がかりがなくなったのは、とても大きな変化です。

外出が増えた

車がなくなって、ますますインドアに磨きがかかるのではと危惧していたのですが、現実には真逆でした。

もともと去年の人間ドックで下半身を鍛えて体力つけましょうと言われていたので、できるだけ散歩にでかけようとは思っていたのですが、車があるうちは徒歩10分以上の場所には車を使うし、わざわざ歩くことを目的にして歩くのも時間がもったいないしで、お医者さんの助言を実行できずにいたのです。

ところが、車がなければ買い物にも歩いていかなくてはいけません。100円ショップに行くのも本屋さんに行くのも歩きです。がっつりインドアなわたしにとっては拷問のような事態…となるかと思いきや、目的地のある歩きはとても快適でした。歩いていかなくちゃいけないけど、実際に歩いてみると楽しいから、歩かなくちゃいけないとき以外にも歩くようになった、というわけです。

これが定期的な運動となっているからか、プラス思考の時間が増えてきました。アイデアを出す仕事をしているのですが、しっかりとウォーキングしているからか、以前より頭が働くような気もしています。ときには歩きながら仕事をしたり、音楽を聴きながら歩いたり。

車があるとかえって面倒だった外出が、今では以前の数倍くらいに増えています。

デメリット

ここまでは肯定的な変化ばかりをご紹介してきましたが、もちろん車がないデメリットもあります。

それが、天気・荷物・緊急時です。

天気が悪いと歩くのは大変ですし、重い荷物はそもそも持ち帰れません。緊急時に車がなければタクシーを待つ時間が必要になります。

想定していたデメリットはこれくらいで、そして実際車がなくなって困ったのもこれくらいなものです。そして、意外となんとかなっているのも確かです。


天気に関しては考え方が変わりました。
暑い日に汗をかくのは当たり前のこと。むしろ汗をかくなんてとてもデトックスできている感じがして素敵。とてもインドアこじらせていた人とは思えないです、自分でも。

雨の日にはおしゃれなレインコートと長靴ででかけます。歩けないような土砂降りの日は、家で本を読んでばかりの口実になります。

雪の日は足跡をつけたりちょっと滑ったりしてテンション上がります。

一番困るのがぴかぴかに晴れている日で、アレルギーのあるわたしは紫外線対策に忙しいのですが、それでもこれまでだったら避けていたような晴天の光の中を歩くのは、やはり心地よいものです。

荷物に関しては、正直デメリットは解消されていません。それでも買い物に行くと無駄を減らそうとするようになりました。よっぽど重い物は宅配を利用することもできますし、ネット通販もかなり充実しているので、なんとかなっている感じです。少々の重さであれば、カバンではなくリュックサックで出かけてリュックサックに詰め込んで帰ります。片方の肩にだけ負担をかけるよりも、荷物が軽く感じられます。

緊急事態はですね。
いまだに起こっていないので何とも言えないのですが、とりあえず近くに知人がいるのでいざとなったら頼ろうかなあと算段中。


まとめ

車を手放してから、本が一度に5冊くらいしか買えないとかのデメリットもありますが、トータルでみるとはるかにメリットのほうが多かったように思います。

気にしていた細かいことのいくつかがなくなっただけで、随分おおらかに生きていくことができるものですね。

とはいっても、わたしの場合はバス停が近くにあって、駅も徒歩20分くらいのところにあるような、中途半端な田舎暮らしなので車なしでも成立しているのかもしれません。

本当に車がないとなにもできない地域もあるので、そこに住んでいたらまた違ったのだと思います。

数年後か十数年後か数十年後か。
いつかはまた車に頼るときも来るとは思いますので、それまでは車のない自由を満喫していきたいと思います。

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