ガンと診断されてから本格的な治療を受け始めるまで、多少時間が空くことも珍しくありません。そんなとき、何もしないで不安な日々を過ごすよりも、できることをやって治療に備えるほうが、心にも身体にも良い効果があります。

ガン治療が始まるまでは、ゲルソン療法とデザイナーフードを参考(あくまで参考程度)にした食生活で免疫力を高めましょう。

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デザイナーフーズ

1990年アメリカの国立がん研究所から発表された、免疫力を高めるとされる食材です。

がん抑制効果のある食品

1群

にんにく、きゃべつ、大豆、甘草、生姜、セロリ

2群

玉葱、ターメニック、玄米、茶、全粉小麦、トマト、ナス、ピーマン、オレンジ、レモン、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ

3群

メロン、バジル、タラゴン、ブルベリー、ローズマリーなど

※上位の群から順に効果があると言われています。

避けるべき食材

砂糖、未完熟果物、アルコール、タバコ、ジュース類、甘い菓子、水菓子、加工食品、ナッツ類、マーガリン、はちみつ、インスタントコーヒー、ココア、ミルク、片栗粉、牛乳、パン、植物油、もち
まぐろ、さば、ぶり、鶏肉、マヨネーズ、牛肉、豚肉、卵、マトン、くじら


ゲルソン療法

ドイツの医学博士マックス・ゲルソンが開発した食事療法です。

ゲルソン療法の6つの基本

1、無食塩
2、油脂類と動物性蛋白質の制限
3、大量かつ多種類の野菜ジュース
  人参、国産レモン、りんご、季節の青菜などの野菜ジュースを1回226g、1日4回~13回飲む。
4、コーヒー浣腸を体力や食事量に合わせ、1日数回行い肝機能の回復と免疫力の向上を図る。
5、アルコール、カフェイン、たばこ、精製された砂糖、人工的食品添加物(着色、保存剤)などの禁止
6、芋類、未精白の麦類(オートミール)、玄米、胚芽米、全粒粉などの炭水化物、豆類、新鮮な野菜や果物(国産)、乾燥プルーンなど中心とした食事。

日本では星野医師がゲルソン療法を日本人により適した形に発展させた星野式ゲルソン療法、そして星野式ゲルソン療法をさらに日常生活に取り入れやすくした済陽式食事療法などが有名です。

いずれも共通するのは、「塩、砂糖、油、動物たんぱく(四足動物)を摂取しない、大量の野菜ジュースを摂取する」という点です。

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何を選択するか

デザイナーフードにしてもゲルソン療法にしても、科学的エビデンスはないと病院では告げられます。事実、スティーブ・ジョブズ氏はすい臓がんを患ったとき、当初はハーブや絶対菜食によって治療を試みていますが、のちに化学療法へと方向転換しています。

けれど糖分の取りすぎや塩分の取りすぎが正常な身体にすら有害であることは周知の事実です。


また菜食主義を貫くとしても、野菜のなかにはほうれん草のように抗がん作用は強いと言われるけれど生のまま野菜ジュースにするとシュウ酸の心配があるものもあります。ほうれん草のシュウ酸は生で1kg以上食べないのであれば問題ないと言われますが、野菜ジュースすると大量のほうれん草を使うこと、毎日習慣的に摂取すること、気力が落ちて抵抗力や免疫力が落ちていることなどを考えると、やはり不安です。


完全菜食主義でがんが治る、治らないという極論はこの時点では突き詰めようとせずに、まずは身体に良いものを食べるように心掛けましょう。

身体に良いものを適切な量摂取して悪い結果が出ることは考えにくいです。ここまでを疑ってしまっては、何を信じていいのかすら分からなくなります。


家族にガンが見つかってからは、我が家の主食は玄米になりました。玄米は食物繊維が豊富、かけた栄養素がないと言われるほどでミネラルも豊富です。

玄米の炊き方・食べ方

1.17~24時間ほど水に浸けておく。
  水に浸けて発芽させることで、有害な毒素を無効化します。

2.浸けておいた水は新しいものに代えて炊きます。
  水の量は白米の1.2倍程度を目安にしますが、お好みの硬さがあれば調節してください。

3.ゆっくりよく噛んで食べましょう。

※胚芽部分には農薬などが蓄積します。水に浸けることで減らせますが、できれば無農薬、低農薬のものを選ぶと安心です。

野菜ジュース

有機栽培のにんじんをメインに、小松菜、セロリ、モロヘイヤ、りんご、レモンなどをスロージューサーにかけて野菜ジュースにします。作ってから時間が経つと酸化してしまうため、できるだけ作りたてを飲ませるようにしています。野菜ジュースで1日1.5リットル、サラダ等で350~500グラムを目指します。

ゲルソン療法では大量多種の果物とされていますが、我が家では果物は果糖を多く含む物は念のため使用しないようにしています。


毅然と立ち向かいたい

病院では化学療法をしなければいつ死んでもおかしくないといったことを言われ、ネットを調べれば民間療法にすら及ばなそうなトンデモ医学がそれらしく披露されているため、がん患者本人もその家族も何を信じればよいのか、何を疑うべきなのか、途方もなく迷います。

そんなときはセカンドオピニオン、サードオピニオンを受けることはもちろんですが、最終的には患者本人が決めるのが一番だと思います。信じて行う治療ほど効果があるものはありません。家族として受けてほしい治療方針はあります。わたしとは違う治療方針を選びたい家族もいます。けれど、もちろん選んでほしい治療方針についてのデータは提示しますが、最終的には本人が選んだ治療方針を全力で支えたいと思っています。

余命とか訊いてる場合じゃありません。訊かなくても告げられましたが、まだ死ねないのだから、治すしかないんですよね。治そうとする自分を信じましょう。


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