今年から来年にかけて映画界で大活躍の福士蒼汰さんが主演を務める
「ちょっと今から仕事やめてくる」が2017年5月27日から公開されます。

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「ちょっと今から仕事やめてくる」とは

呼びかけのようなタイトルが流行っていた2015年2月に刊行されたの作品です。
作者である北川恵海さんのデビュー作となります。

あらすじ

ブラック企業に入社して半年、気力体力ともに限界だった青山は、
駅のホームで気を失いかけあわや線路へと落ちそうなる。
それを助けたのが、小学校時代の同級生でヤマモトと名乗る男性だった。

ヤマモトについてはっきりと思い出せないまま、
日々振り回されるようにご飯や外出につき合わされる青山は、
次第に明るさと気力を取り戻していく。

けれど社会は山本に優しくはなかった。
会社でミスを犯したとされた青山は、どんどん追い込まれていく。

心の支えとなっていたヤマモトの正体もますます謎に包まれていき、
青山はとうとう会社の屋上のフェンスの外へとつながる扉を開けてしまい―――。

書評

まず読んで、映画映えしそうな作品だなあと思いました。
そして次に、青山もヤマモトもいい人だなあと。

青山のように会社がブラックでなくても、
仕事に追われて周りのことがまったく見えなくなる瞬間は、
生きていれば誰しも一度は経験することだと思います。

それが長く続いたとき、本当に精神的にまいってしまうし、
ふと楽になれそうな方法を考えてみたりもします。

心が弱いとか強いとかは関係なくて、
生活の余裕のなさが、心の余裕まで奪い、体の余裕を奪っていく。
そして周りが見えないからますます心に隙間がなくなる。
悪循環、そのものですね。

そんな状態のときに「ヤマモト」がいてくれたら、
おそらくほとんどの人が立ち直れるのになあ。

読むと優しい気持ちになれる作品でした。
素直で一生懸命なふたりの友情をみていると、ほっこりとします。
最後の一文まで、優しい作品でした。

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映画「ちょっと今から仕事やめてくる」

公開日

2017年5月27日(土)

監督

成島出(なるしまいずる)
 ・八日目の蝉
 ・ソロモンの偽証 など

出演者

福士蒼汰

ヤマモト役。
なんと初めての関西弁での演技だそうですが、まったく違和感がありません。
東京出身なので、イントネーションに苦労したのではないかと思います。

ヤマモトという人物は、まさに福士蒼汰さんにぴったりな役でした。
天真爛漫で、さわやかで、豪快で、けれど隠された闇が時折除く、難しい人間です。
けれど原作のヤマモトと比べても違和感なく演じられているようでした。

来年には「旅猫レポート」や「曇天に笑う」などの映画にも出演されるようです。
恋愛映画よりも今回の作品や「旅猫レポート」のようなヒューマンストーリーの方が
向いているように思います。
「旅猫レポート」も楽しみです。

工藤阿須加

青山隆役。
ドラマ永遠のゼロやルーズヴェルト・ゲームに出演されていました。
ソフトバンクホークスの工藤監督の御子息ですね。

これまで気が強く溌溂とした役をこなしてきた工藤さんですが、
今回はきちんと疲れたサラリーマン青山を熱演されています。

青山はフレッシュなのに疲れ切っていて、一人前のプライドを持っているのに弱くて
素直で、正直で、真面目でいじらしいのに気が利かないという面倒な人ですが、
工藤阿須加さんは、その青山の両方の顔を演じきっています。

特に「仕事やめてくる」のまさになシーンでは、
工藤阿須加さんらしい叫びを聞くことができるでしょう。

今作もさることながら、今後が楽しみな俳優さんですね。

黒木華

五十嵐役。
原作では男性だったうえに、ストーリーのキーマンでもあった五十嵐ですが、
映画では黒木華(くろきはる)さんが演じる女性の先輩のようですね。
一体どんな雰囲気になるのか楽しみです。

吉田鋼太郎

山上役。
ザ・パワハラ上司を演じるのは、吉田鋼太郎さんです。
吉田鋼太郎さんは演技力抜群の舞台役者さんなので、
映画でも山上に素直にイライラさせられそうですね。

主題歌

コブクロ 「心」


まとめ

まずは原作の小説で青山とヤマモトの絆を見守り、
それから映画で美しい場面をご覧になってはいかがでしょうか。

原作自体がとても面白いので、
きっと映画の理解を深めてくれます。

公開は5月27日、仕事で悩みを抱える季節です。
ちょっと疲れたなと思ったときは、映画館で大切なことを思い出してみませんか?

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