真新しい状態で喫茶店やカフェをオープンさせるためにはどのくらいの費用が必要か、
実際にわたしがカフェをオープンさせたときの数字をもとに、
おおよその必要な予算をご紹介します。

今回は厨房機器についてです。

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買うシチュエーションで雲泥の差となる厨房機器

どのくらいの規模でどんな料理を提供するかによって、必要となる厨房機器は異なります。

わたしの場合は席数が24席程度、
料理もサンドイッチなどの軽食やケーキなどのスイーツがメインとなります。

これは、個人でカフェや喫茶店をオープンさせるときの一般的な規模かなと思われます。
そこで、わたしが購入した厨房機器をご紹介していきたいと思います。

実際に購入した厨房機器

二層シンク

シンクがふたつある流し場です。
保健所に営業許可証を申請するときに必要となる設備のひとつなので、
よっぽど規模が小さいカフェなどでない限りはシンクは二つ必要となります。

有名なメーカーは、タニコーや東製作所、マルゼンなどですね。
価格はメーカーから購入する10万円から20万円ほどします。

ところが楽天などのネットショッピングを利用すると6~7万円程度で購入できます。
メーカー保証もついているものが多いので、
予算を抑えたいならネットで購入することをお勧めしたいと思います。
※上記リンク先参照

ただし、大型の業務用品は車上渡しであることが一般的です。
店舗内までの搬入はオプションになってしまうということですね。

設置は設備屋さんにお願いするとして、
搬入は友人等にお手伝いをお願いすると表記の値段で購入することができます。

わたしが買ったものはタニコーの二層シンクで、水切(作業台)がついているものです。
食洗器がある場合や食器乾燥機がある場合を除いて、水切はあったほうが便利です。

※参考までに
搬入設置をネットショップにお願いすると、
2層シンクとコールドテーブル(業務用冷蔵庫)の二つでプラス5万円ほどでした。

コールドテーブル

コールドテーブルとは、テーブル型の業務用冷凍冷蔵庫のことです。
高さが80cmくらいのものが多く、冷蔵庫の上で調理などの作業ができます。
冷凍庫がついていないタイプもありますが、
冷凍庫はなにかと必要になってきますのでついているものを選ぶといいかと思われます。

有名なメーカーは、パナソニックやホシザキ、福島工業などでしょうか。
値段はものによりますが、30万円から100万円ほどします。

こちらも楽天市場などのネットショップを利用すると
10万円から20万円くらいである程度立派なものを購入することができます。

保健所から営業許可をもらうには、冷蔵庫内部の温度が目視できる必要があります。
業務用冷蔵庫の場合はどこかしらに表示されます。

家庭用の冷蔵庫も使いたい場合は、内部の温度がわかる温度計を用意する必要があります。

わたしはこちらを利用しています。

オーブン

パンやケーキを大量に焼いたり、オーブン料理がメインのメニューであれば、
業務用のオーブンを用意したいところではあります。

業務用のオーブンはさすがにネットショップでも結構なお値段がしまして、
中古品で10万円から天井知らずといった感じとなっています。

もしもパンやケーキが数種類であったり、オーブン料理も品数が少なく、
準備のための時間がたっぷりあるようであれば、
家庭用のオーブンレンジで事足りるかもしれません。

実際にわたしのお店ではケーキ数種類を出していますが、
営業前や暇な時間などに仕込むため、大掛かりなオーブンは必要としていません。

家庭用のオーブンであれば数万円で購入することができます。
焼くケーキの種類に合わせてオーブンを変えるため2台持っていますが、
それでも合計で10万円しませんでした。

とはいえ、お店の方向性と規模と個人の好みになるので、
オーブンは納得できるものを用意したほうがいいとも思います。

特にケーキはオーブンによって出来上がりがまったく変わってきますので、
愛用のオーブンがある場合は同じ型のものを用意できるのであれば用意したほうが、
試行錯誤の手間が省けて安心です。

ちなみに、わたしが購入したオーブンレンジはこちらです。

エスプレッソマシン

カフェラテやカプチーノなど、エスプレッソ系のコーヒーを出すのであれば、
エスプレッソマシンが欲しくなりますよね。

個人で経営する小さめの規模のお店であれば、
家庭用のエスプレッソマシンで十分対応可能です。

家庭用のエスプレッソマシンなら、
10万円以下で良いものを手に入れることができます。

おすすめはやはりデロンギでしょうか。

5万円程度で本格的なエスプレッソマシンが手に入るのでお得です。

そこまでエスプレッソ押しではないよという場合には、
直火でエスプレッソをいれられるものもあります。

おいしいエスプレッソをいれるためには、いくらかの練習が必要ですが、
初期費用はマシンを購入する場合の10分の1ほどで済みます。
クリーマーを合わせて購入しても1万円もしないので、
予算を抑えたい場合は手間をかけてエスプレッソをいれるという選択肢もあります。

ちなみに直火タイプのおすすめはこちらです。

ガステーブル・IHヒーター

調理をするのに欠かせないのがガステーブル、またはIHヒーターですね。
ガスのある環境であれば、業務用のコンロテーブルを購入したほうがよいでしょう。

ランチタイムなど短期間で集客を狙う場合、料理の提供が早いできることは絶対条件です。
経験上、コンロが3つでは少なすぎて使えません。
できれば4つ、欲を言えば5つは欲しいところです。

なぜかというと、実際に調理に使うコンロは平均的には2つなのですが、
スープを温めておいておくコンロや、パスタ鍋用のコンロなど、
ある程度の時間、料理を加熱し続けるためのコンロが必要となるからです。

その辺は、どんな料理を出すかによってまた変わってきますが、
作業効率を考えると4つ以上コンロがあるのが理想的ではないかなと思います。

とはいえ、わたしの場合は店舗にガスが通っていないこともあり、
家庭用のIHヒーターでなんとかやりくりしています。

もう少しランチメニューを増やそうかと考えているので、
もう一台IHヒーターが必要になりそうな感じではあります。

IHであれば火災のリスクがガスよりも低いこともあり、
これはこれでなんとか、といったところでしょうか。

環境によって選ぶのが一番ですが、
喫茶店で提供する軽食であればIHでも熱量に問題はありませんし、
食材に均一に熱を通せるという意味ではIHも優れています。

ちなみにわたしの使用しているIHヒーターはこちらです。

電気ケトル

カフェで紅茶やコーヒーを淹れるのに役立つのが電気ケトルの存在です。
ずっと保温しておく電気ポットではなく、一回ずつ沸かす電気ケトルになります。

紅茶を淹れる場合は特に、100℃以上にお湯を沸かす必要があります。
しかも沸騰は一度きり、熱を加えるのは10分以下。
じゃないとおいしい紅茶にはなりません。

となると保温タイプのポットは使えませんし、
やかんなどでお湯を沸かすにしても時間がかかるし、100℃越えの判断が難しいです。

その点一回ずつ沸かすタイプの電気ケトルであれば、
温度を指定できて、お湯が沸くまで速いもので2分かかりません。

そのため電気ケトルはカフェのマストアイテムといっても過言ではないかな、と。

そんなわけで、紅茶やハンドドリップでコーヒーを淹れる場合は
とっても便利な電気ケトルを用意しておくことをお勧めします。

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厨房機器にかかった総額は?

あくまで席数24席軽食メインのわたしのカフェの場合ですが、
上記の業務用機器、フライパンやザルなどを含めた厨房機器にかかった総額は、約60万円です。

楽店市場などのネットショップを利用すると、こちらで搬入設置する手間はかかりますが、
通常のメーカーから購入するよりもずっと安価で同じものを手に入れることができます。

手間をかけるかお金をかけるかという究極の選択にはなりますが、
少なくとも厨房機器に関しては長期的な運用(メンテナンスなど)を考えても、
手間以上にお得になったのではないかと思います。

もちろん業者さん直であれば、
壊れた時などにちょっとした無理を通しやすかったりはしますので、
予算と効果などを考えながら、どこで何を買うか決めていきたいですね。


ところで、リースはどうなの??

厨房機器というと、リースを選択肢の一つに入れる人も多いのではないでしょうか。

厨房機器のリースとレンタルについては、
相違点、メリットデメリットなどをご紹介しているこちらをご覧ください。

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